愛猫をお風呂に入れると寿命が縮むって本当なの?
ただの”迷信”ならいいけど…。
この記事では、次の内容についてご紹介します。
結論からお伝えすると、猫のお風呂で寿命が縮むのは、”可能性がゼロではないよ”ということです。
「お風呂気持ちいいのに、猫は寿命が縮まるなんて…」と思われがちですが、迷信ではなく、”猫のお風呂で寿命が縮む”ことの根拠はあります。
猫のお風呂について正しい知識と方法を知ることで、危険から回避されるでしょう。
そこで、猫の専門資格を持つ私が、”猫のお風呂で寿命が縮む噂と正しいお風呂の入れ方”について、解説します。
猫はお風呂で寿命縮むって本当?
猫は”お風呂で寿命が縮む”と言われることがありますが、お風呂に入ることで直接、猫の寿命に影響を与えることはありません。
理由は、お風呂に入れることが猫にとって、害のある行為ではないため。
しかし、冒頭でも”可能性がゼロではない”とお伝えしたとおり、結果的に猫の寿命を縮めてしまう場合もあります。
例えば、嫌がる猫を無理やりお風呂に入れると、過度のストレスを感じることで、健康に悪影響が出る場合です。
では、なぜ猫はお風呂を嫌がるのでしょうか。
その理由は、後半でご紹介します。
猫をお風呂に入れると嫌がる/パニック/暴れるときの解決策5つ
今回ご紹介する解決策は、”あなたの愛猫に合う”・”効果がすぐにあらわれる”とは限らないことをご理解ください。
まずは愛猫のペースで、継続的に取り組むことが大事!
猫をお風呂に入れると嫌がる/パニック/暴れるときの解決策は、以下の5つです。
- お風呂へ入れる前に、リラックスさせる
- お風呂に入る時間を短くする
- シャワー音(水の流れる音)に慣れさせる
- ドライヤーに慣れさせる
- お風呂後にケアし、”お風呂は安全”なことを覚えさせる
それでは、5つの解決策について、カンタンに解説します。
①お風呂へ入れる前に、リラックスさせる
お風呂へ入れる前に、気持ちを落ち着かせるためリラックスさせると、お風呂を嫌わなくなることもあります。
気持ちが落ち着いていると、お風呂に対する恐怖心が弱まると考えられるためです。
例えば、ブラシを使ったマッサージや、お気に入りのおもちゃで一緒に遊ぶなど、猫にとって”楽しい・うれしい”気持ちになります。
また、”安心で居心地のよい気持ち”になることで、心穏やかになるのです。
②お風呂に入る時間を短くする
お風呂に入る時間(=水に浸かる時間)を短くすることで、お風呂を嫌わなくなることもあります。
水の恐怖を感じる時間を短くすることで、ストレスを感じる時間も短くなるため。
例えば、猫がお風呂に入る前までに、バスタブへ適温のぬるま湯とシャンプーを溶かしておくと時短になります。
また、シャワーヘッドにタオルを巻くなど、猫がお風呂に入ったらすぐに体を洗える状態にしておくのです。
お風呂に慣れるまで、定期的に短い”お風呂タイム”を作るといいですよ。
まさに、【継続は力なり】ですね。✨
③シャワー音(水の流れる音)に慣れさせる
シャワー音(水の流れる音)に慣れさせると、お風呂を嫌わなくなることもあります。
突然の激しい音や水の流れる音に慣れることで、水への恐怖心が薄れる可能性があるため。
慣れさせる方法は、こちら。↓↓
- シャワー音を、お風呂に向かう前(離れた場所)から聞かせる。
- タオルでシャワーヘッドを包み、水の音を小さくする。
- シャワーのお湯を体にかけるまえに、見せる。
- いきなりシャワーでかけずに、初めは手ですくってかけてあげる。
- シャワー音や水の流れに慣れたら、褒める(おやつをあげる)。
最後に”褒める”ことを続けて、猫に『お風呂をが頑張る⇒褒められる(おやつをもらえる)』ことを学習させましょう。
④ドライヤーに慣れさせる
ドライヤーの音や熱に慣れさせると、お風呂を嫌わなくなることもあります。
シャワー同様、ドライヤーの爆音と強めの風に慣れることで、ドライヤーに対する恐怖心が薄れる可能性があるため。
ドライヤーの場合も、離れた場所から音を聞かせ、少しずつ近づいていきましょう。
ドライヤーがどうしても慣れない子は…。
入るだけで猫の毛を乾かす道具を使うとイイニャ。
⑤お風呂後にケアし、”お風呂は安全”なことを覚えさせる
お風呂後にもケアすることで、”お風呂は安全”とわかると、お風呂を嫌わなくなることもあります。
頑張ってお風呂に入ると、リラックスできる・快適になることを学習するため。
例えば、おすすめのリラックス方法としては、こちらです。↓↓
- 温かい場所でリラックスさせる。
- ブラッシングで毛並みをきれいに整える。
- おもちゃで一緒に遊び、褒めてあげる。(ストレス発散にもなるので、おすすめ)
- 安心できる場所を作ってあげる。
愛猫がリラックスできるような配慮をすると、お風呂嫌いが治るかもしれません。
猫のお風呂:正しい入れ方(洗い方)
猫をお風呂に入れるとき、正しい入れ方(洗い方)の流れは、以下のとおりです。
- お風呂を準備する
- 猫をバスタブにゆっくり入れる
- 猫をバスタブから洗い場へ出す
- シャワーでシャンプーを洗い流す
- バスタオルで毛についた水分をふき取る
- ドライヤーで完全に毛を乾かす
順を追って、解説します。
①お風呂を準備する
まずはじめに、愛猫のお風呂時間を短くするため、お風呂の準備をします。
猫のお風呂は、お風呂場で準備しましょう。
お風呂に必要な道具は、こちら。↓↓
- 猫用シャンプー:天然成分主体のもので、無香料・低刺激のもの
- バスタオル:吸水性の高いものを選ぶ
- ハンドタオル:シャワーヘッドを包み、水音を小さくするため
- 猫用バスタブ:100均の洗面器で代用してもOK!
猫用バスタブ(以下:バスタブ)に35度前後のぬるま湯を入れた中に、猫用シャンプーを適量入れてかき混ぜます。
(猫の平均体温が38~39度なので、体温より少し低い温度)
お風呂の深さは、バスタブに入ったとき、腹部の高さが目安です。
シャワーヘッドは、ハンドタオルを包んでおきましょう。
②猫をバスタブにゆっくり入れる
適量のシャンプーが溶けたバスタブの中へ、猫をゆっくり入れます。
猫の首から下にバスタブのお湯を優しくかけて、毛にシャンプーを浸していきましょう。
ここで注意したいのは、顔にかからないようにしてください。
折りたたみができるバスタブだと、保管場所もほどんといりません!↓↓
③猫をバスタブから洗い場へ出す
しっかり毛にシャンプーが浸透したら、猫をゆっくりバスタブから洗い場へ出します。
首から下のシャンプーが付いた毛を、やさしく泡立てながら洗っていきます。
洗う順番:首→背中→お腹周り→足→しっぽ→おしりまわり
おしりまわり(特に肛門付近)は特に念入りに洗いましょう。
④シャワーでシャンプーを洗い流す
体全体にシャンプーで洗い終わったら、シャワーで体についたシャンプーを洗い流します。
この時も、顔周りにはかからないように注意しましょう。
シャワーの水音が苦手な猫は、日頃からシャワー音に聞かせると、慣れる子もいます。
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⑤バスタオルで毛についた水分を拭き取る
きれいにシャンプーを流し終えたら、バスタオルで毛についた水分をふき取っていきます。
猫の毛は乾きにくいため、吸水性の高いバスタオルを使いましょう。
顔周りは、濡らしたタオルで軽く拭いてあげてください。
ドライヤー時間の短縮のためにも、速乾性のあるものがおすすめです。↓↓
⑥ドライヤーで完全に毛を乾かす
ある程度バスタオルで水分が拭けたら、ドライヤーで完全に毛を乾かします。
ドライヤーの熱は高温になるため、猫の体から30㎝以上離し、毛の根元から乾かしましょう。
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猫がお風呂を嫌がる理由3つ
猫がお風呂を嫌がる理由は、大きくわけると、以下の3つです。
- 水が怖いため(体温低下の危険)
- シャワーの音が怖いため
- お風呂が滑りやすいため
3つの嫌がる理由について、カンタンに解説します。
①水が怖いため(体温低下の危険)
猫の毛が水に濡れることで命の危険を感じるため、水に対して恐怖心があり、お風呂を嫌がることがあります。
これは、猫の祖先”リビアヤマネコ”の生息地である砂漠地帯の気候が関係しているため。
砂漠地帯では【昼間は暑く、日が落ちると気温が急激に下がる】気候から、体が濡れると体温を奪われてしまい、命の危険性があるのです。
また、体温が急激に下がると、体調を崩しやすくなります。
猫がお風呂を嫌がるのは、本能的に”水に濡れると危険”であることを理解し、回避しようとしているのです。
②シャワーの音が怖いため
突然激しい”水の流れる音”が聞こえると怖くなり、お風呂を嫌がることがあります。
もともと水が嫌いなのはもちろんですが、大きな音が突然出るため。
水圧を調整したとしても、静かな空間から突然、『ジャー!』と音がしたら驚きますよね。
③お風呂が滑りやすいため
お風呂が水やシャンプーで滑りやすくて不安になり、お風呂を嫌がることがあります。
滑りやすいと、足元が不安定になるため。
特に、シャンプーはツルツル滑りやすくなるため、猫にとっては不安と恐怖でしかありません。
猫のお風呂に関する、よくある質問
猫のお風呂に関する、よくある質問について、4つご紹介します。
- Qお風呂は何歳から入れてもいいの?
- A
基本的にお風呂は、体に免疫がついてからにしましょう。
目安は、子猫で最初のワクチン接種が済んでいれば、問題ありません。
- Q妊娠中の猫をお風呂に入れても大丈夫?
- A
お風呂は、猫の体力をかなり消耗させます。
したがって、妊娠中の猫はよっぽどの理由がない限り、お風呂は控えましょう。
- Qお風呂を嫌がり、どうしても入ってくれないのですが…。
- A
お風呂へ無理やり入れるのは、猫にストレスがかかり、逆効果です。
明らかに嫌がっている・鳴き叫ぶようであれば、別の方法に変更しましょう。
例えば、水のいらないシャンプーやシャンプーシートを使ってみてはいかがでしょうか。
- Q猫をお風呂に入れるとき、気を付けることは?
- A
猫の気持ちを優先することです。
明らかな拒否反応がみられた場合は、諦めましょう。
まとめ:猫がお風呂で寿命が縮むほど嫌がるときは、他の方法を考えよう
今回は、”猫はお風呂で寿命縮むって本当か?”について、ご紹介しました。
猫は、お風呂に入ると危険と感じて、嫌がる子が多いことから、”寿命が縮む”のでは?と思われています。
お風呂へ入れることが直接、命に関わることはありません。
しかし、ストレスになれば体調を崩しやすく、間接的に命の危機になる可能性はあります。
基本的に猫のお風呂は必要ないです。
どうしてもお風呂に入れる必要がある場合は、正しい入れ方でストレスの軽減をしながらお風呂に入れましょう。
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